「介護の仕事をしたいけど、大学進学っていう選択肢で合ってるの?」
介護系の大学や専門学校を探している最中で、こんなことが気になることはよくあります。
結論からいうと、将来的に取りたい資格次第で、福祉系の大学へ行く以外の選択肢も考えられます。
今回は、介護の仕事したい学生さん向けに、『大学や専門学校に進学を考える基準』について話をしていくね!
[toc]
結論:介護士をやるなら大学じゃなくて大丈夫!
介護施設の中でも『介護士』をずっと続けたい!という人は、正直、大学へ行っても行かなくても、仕事の上ではあまり差が出ません。
ただし、始めに言っておくと、大学生活のメリットは『自由時間』でもあります。
この『自由時間』に勉強なり遊びなりを自分で考えてできるのであれば、私は学科は問わず、大学進学をおすすめします。
- すぐにでも仕事をしたい
- 大学生活にそこまで望んでいない!
そんな人は大学にこだわらずに進路を選びましょう。
実際には大卒で得られる介護技術は少ない
福祉系の大学は元々、介護技術を勉強することが1番の目的ではありません。
社会福祉という大きい分野を勉強していくことが目的なので、福祉系の大学=介護士という考えが少し違います。
福祉系の大学でも現場実習は経験できますが、介護士としての実習より、社会福祉士の勉強としての実習がほとんどなので、介護士としての勉強をしにいくというのは、少し違うというのが実際のところです。
もし、介護技術を身につけてから介護士として仕事をしたい!って考えているなら、大学より専門学校がいいよ!
介護士は現場経験を積まないと意味なし
福祉系の大学を出ていようが、専門学校で実習を経験してようが、とにかく介護現場で職員としての経験に勝てるものはありません。
「とにかく介護の仕事をしたい。その先のことはまだ決めてない!」こういう考えを持っている人は、まず働いてみるのも手です。
大学にいくお金は取っておいて、数年働いてから「やっぱり福祉の勉強をしてみよう!」と思ったら大学に行くのでも遅くありません。
給料面から『介護士をずっと続ける』という選択肢が増えた
少し前までは、「介護士をずっと続ける」という選択肢は少なく、いずれ相談員を目指したり、ケアマネに必ずなろう!と考える職員が多くいました。
しかし、今は処遇改善金などで、介護士が優遇され、相談員より年収が高いなどの理由から『介護士をずっと続ける』という選択肢を選ぶ職員も出てきました。
もし、ずっと介護士としてやる!ということなら、大学進学より、直接働き始めた方がいいでしょう。
福祉系大学も介護系専門学校も、卒業して国家資格をもらえる訳じゃない
昔がそうだったので、勘違いをしている人がいますが、今は大学や専門学校を卒業しても、国家資格をもらえる訳ではありません。
数年前までは、専門学校なら介護福祉士を持って卒業するという形が当たり前でしたが、制度が変更になり、卒業しても他の人と同じように試験を受けて、合格しないといけなくなりました。
大学に行っても国家資格はもらえない
福祉系の大学で狙っていく国家資格だと、社会福祉士、精神保健福祉士あたりですが、大学は元々が国家資格をもらえません。
ただし、受験資格は手に入ります。
決まった科目を受講することが前提になりますが、その決まった科目に実習も含まれているので、卒業する前に1度目の社会福祉士の受験が可能です。
ただ、一つ私が気になるのは、「通信教育でも受験資格を取れるサイトがたくさんある」というてんです。
明らかに大学より安い値段で社会福祉士の受験資格が取れるので、大学にこだわらないのであれば、通信教育でいいでしょう。
じゃあ福祉系の大学へいくメリットは?
大学へいくメリットは、社会福祉士の勉強だけではなく、かなり広い意味での社会福祉を勉強できる点です。
これに関しては、介護施設で働いても、児童施設で働いても学べるものではありません。
広く社会福祉を勉強して、その中から自分がどの福祉のジャンルに関わっていくかを決める。
効率よく、深い知識得られるのは大学のメリットです。
また、前の項目にも書きましたが、福祉系に限らず、大学へいくメリットは『自由時間』だと私は考えています。
高校生の頃や、その先の社会人生活と比べると、大学生の自由時間は圧倒的にたくさんあります。
- 遊び
- 部活
- 自分の好きな勉強
- 恋愛
- アルバイト 等
とにかく経験をどんどんしていきましょう。
実は専門学校に行っても国家資格はもらえない
先ほども少し書きましたが、専門学校を卒業すると同時に介護福祉士の資格がもらえる時代は終わってしまいました。
そうすると、専門学校は何の為に行くの?となりますよね。
専門学校も、ほとんどの学校が卒業時に介護福祉士の受験資格を取得するという目的の学科に切り替わっています。
ただし、介護福祉士は働きながらでも十分に受験資格を取得できますし、試験内容も社会福祉士ほどゴチャゴチャしていません。
じゃあ、介護系の専門学校にいくメリットは?
介護系の専門学校に行くメリットは、普通に働くより1年間早く受験ができるという点です。
普通に働くと、実務経験3年以上で受験資格を得ることができますが、2年制の専門学校なら、卒業してそのまま受験資格をもらえます。
一刻も早く受験したい!という人にはいいでしょう。
また、介護の勉強を仲間とできるというのもメリットです。
社会人になってから同僚と勉強するのとは、やっぱり訳が違います。
経験すればわかると思いますが、同僚はどんなに仲が良くても、友人との関係とはまた少し違います。
大学か専門学校かは将来的に取りたい介護系の資格で決める
ここまで、大学と専門学校についてそれぞれ書いてきましたが、結局のところ、どういう人は大学を選んで、どういう人が専門学校を選ぶべきなのか?
これは、将来的に取りたい資格で決めるのが1番です。
それぞれ、学校以外の選択肢も含めて確認をしていきましょう。
社会福祉士を目指すなら大学か、通信教育!
社会福祉士を目指すなら大学をオススメします。
社会福祉士の受験資格を得る為の選択肢としては、もう一つ、通信教育という手もあります。
職場などに言われて、できるだけ早くに社会福祉士の資格を取る必要がある人は、通信教育がいいでしょう。
ただ、時間とお金に問題がないのであれば、大学をオススメします。
社会福祉は、かなり広い分野からの知識が必要になります。
正直、大学4年間でも足りません。
介護福祉士なら専門or派遣で働き始める選択肢も!
介護福祉士の受験資格をとる!こう決めているなら専門学校でもいいでしょう。
ただし、介護福祉士の受験資格は、働きながらでも問題なく受験資格を手に入れることができます。
専門学校でしっかりと知識をつけてから就職したいのも立派ですが、本当の意味で、介護現場の知識をつけたいなら、実際に働いてみましょう。
特に、派遣で働くと、初任者研修、実務者研修、介護福祉士受験対策などを働きながら0円で取得できる!というサイトもあります。
『かいご畑』という派遣会社を私はいつもオススメしています。
かいご畑を勧めている理由
- 対応してくれる職員の感じがいいことと
- 派遣で働く際の特典が凄すぎること
- 転職サイトとしてもかなり信用できる
派遣で働きながら0円で効率よく資格を取っていけるなら、それに越したことはありませんよね?
専門学校も大学も何百万円という学費を支払って受験資格をもらうという事を考えると、資格が取れるまでは派遣で経験を積むという選択肢は、頭の良い選択肢と言えます。
私が関わったかいご畑の職員さんは、かなり雰囲気がいい人ばかりだったので、悩んでいるなら、一度相談してみるのもいいですよ。
介護士をやるなら、学生のうちに勉強しておいて欲しいこと
入職前の新人職員さんや、将来は介護の仕事をすると決めている学生さんに「介護士に必要なものは何ですか?」と言う質問をよくされます。
私がこの質問に対して、決まって返答するのは次の2つの内容です。
介護以外の勉強をとにかくする!
学生のうちは、とにかく介護以外の勉強をしましょう。
とにかく何でも大丈夫なので、周りの人より詳しい!周りの人より経験値が多い!
このように自分のプロフィールに書けるような内容をどんどん作って行きましょう。
周りの人ができない事ができれば、その人は施設に重宝されます。
できれば介護以外の資格を取っておく!
できれば、学生のうちに介護以外のスキルを身につけて、関連する資格を取るところまで目指してみてください。
国家資格では無くても、資格が有るのと無いのでは、周りからもらえる評価が全然違います。
介護以外の資格に関しては、【注目!】介護士に必要な資格は介護以外の資格!3つのポイント という記事で詳しく書いているので読んでみてください。
-
【注目!】介護士に必要な資格は介護以外の資格!3つのポイント
[toc] 介護士に介護以外の資格が必要な理由 なぜ介護士に介護以外の資格が必要なのか? 結論を言うと ...
続きを見る
【結論】介護士になると決めたなら、大学以外の選択肢もしっかり検討しよう!
介護業界は「大学を卒業していればエリート」という世界ではありません。
また、看護士のように専門学校などで資格を取らないとできない仕事でもありません。
これは、介護業界の専門性という点ではデメリットかもしれませんが、学生が「介護をやってみたい」と思った時に、これからの選択肢を狭めなくて大丈夫という点では、かなりのメリットです。
介護士をやってみたくなったら
- 介護業界で何をしたいのか
- まずやってみたいなら、今の自分に学校に行く必要が本当にあるのか
- 派遣などで働いて経験を積むことができる環境にいるかどうか